盛巽閣の庭に面した縁側の壁の色は、薄い青緑色でとても珍しい色だった。関西圏ではあまり見ない色だ。よく見ると縁側の下に敷かれた縁石の色と全く同じ。樹木医の塩原氏に聞くと笏谷石(しゃくだにいし)という福井県産の有名な石らしい。大谷石によく似た柔らかそうな石で、おそらくこの石を粉にして塗り壁にしたのだろう。なかなか洒落たことをする。