カタロニア・ボールト@紡績工場

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TERRASSAという街に、カタロニア・ボールトを大々的に使った工場建築があるというので見にいってきた。1900年代初頭の建物で、ガウディも駆使していたカタロニア・ボールトの技術を大々的に工場建築に使った傑作。旧紡績工場で今は科学と工業の博物館になっています。建築家の名前はルイス・モンクニーLluis Muncunill、この街を中心に工場以外にも住宅等の作品をたくさん残している。
予想以上に内部が広くて明るい。連続ドーム空間というのはイスラム圏にはよくあるけど、連続ヴォールト空間というのは今までに見たことが無い。足を踏み入れた瞬間に圧倒されました。来て良かった、と心から思える建築はそれほど多くないですが、これは間違いなくそのひとつ。こういう、ひとつの技術の可能性をとことん使い尽くした空間って、好きだなあ。

レンガを三層に並べた三次曲面ボールト屋根が184枚も連なっている。北面に採光の窓が設けられている。

内部はとても明るい。三層のレンガの間に空気層が確保されているので、強烈に日差しにレンガが焼かれているのに、内部はそれほど暑くない。

鉄骨の柱の上にレンガを積んで梁を造り、その間をボールトでつないでいる。

上から見たレンガの屋根面の連なり。

採光窓。ものすごい強烈な日差しの中、職人さんがコーキングのメンテナンスをしていました。

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5 Comments

  1. 写真、すごい迫力ですね。僕もカタラン・ヴォールト好きです。

  2. このミュージアム、大学院1年目の特別講義の集合場所でした。コルドバのメスキータみたいだな、と思った覚えがあります(全然違うけど)。タラッサは工業建築が数多く残されていて、それをまちづくりに活用しているようです。

  3. もりかず

    やはりご存じでしたか!
    タラッサのカタラン・ボールト物件は一通り回りましたが、工場が学校になっていたりミュージアムになっていたりと、必ずしも使いやすいわけじゃないんでしょうが、有効に利用されてましたね。こんな観光客とも無縁の郊外の都市でも、都市のアイデンティティに対して意識が高いのが驚きでした。建築を生業とする人間でガウディ見にきたのなら、こちらの町も見るべきだと思いましたね。
    ところであべさん、こんなところで何ですが、現在のメールアドレス教えていただけないでしょうか?

  4. すてき~!!この屋根ほしいかも。

  5. morikazu

    ご注文、いつでも承ります。ところで何に使います?

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