カタロニア・ボールト@アメリカ大陸

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先日お会いした田中さんの話の中に、カタラン・ボールトの技術をアメリカ大陸に持ち込んで建築家そして建設業者として大成功した人がいた、という話があってここ数日調べていました。その名をラフェエル・ガスタビーノRafael Guastavino(1842-1908)といい、ガウディより10歳ほど年上なだけの同時代の人です。

バレンシア生まれで、カタロニア地方を中心とするスペイン各地で何世紀にもわたって使われてきたブロック積みの技法を学び、バルセロナでいくつかの建物を完成させています。1881年に一念発起してアメリカに渡り、ボストン公立図書館、セントジョーンズ教会をはじめとする数百ものプロジェクトを手掛けています。おそらくこの技術が流れてエラディオ・ディエステの作品につながると思うのだが、そこらへんはまあ想像です。
ついでに要らぬ妄想を働かせてみると、アントニオ・ガウディ(1852-1926)、ラファエル・ガスタビーノ(1842-1908)の二人に遅れること半世紀、同じくスペインにエドアルド・トロハ(1899-1961)とフェリックス・キャンデラ(1891-1979)という二人の才能が産まれています(二人ともマドリード生まれというのがポイント)。彼等はカタラン・ボールトの素材であるレンガの代わりに鉄筋コンクリートを使い、同じくシェル構造の美しさを生かした作品をトロハはスペイン国内に、キャンデラは亡命先のメキシコに残しています。トロハとキャンデラの作品は好きで以前からよく知っていたのですが、今回ガウディの同時代人であるガスタビーノの存在を知って、50年前に彼等と同じような運命を辿った二人がいたのだなあと思ったわけです。
ガスタビーノについては数年前にMITでリサーチが行われたようでそのサイトが充実しています。学生によるカタラン・ヴォールトの自力施工プロセスのムービーも見ることが出来ます。
/http://www.guastavino.net

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2 Comments

  1. 谿コ縺励※縺?↑縺?ァ√◆縺。

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