左官作業見学@GAUDI INSTITUT

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バルセロナの職人養成学校GAUDI INSTITUTを再訪。

今回はバルセロナ在住の建築家田中裕也さんにも付き添っていただいて、カタランボールト工法について色々と詳しく質問をすることができた。

結局前回の疑問だった材料の使い分けは、一層目のレンガは硬化速度の早い(一分程度で硬化する)石膏モルタルをつかい、二層目以降は(硬化に30分ほど時間はかかるものの)硬化後の強度が高い石灰モルタルを使うとのこと。

ただし石灰モルタルは完全に硬化するまでには数十年の年月がかかるという。どちらも日本の左官材料屋では馴染みの無い材料なので、ヨーロッパの左官材料については今後ももっと調べてみる必要がある。

これは階段をつくるための最初の段階の写真。薄いレンガを互い違いに二層に重ねて、丈夫なシェル状の構造体をつくり、その上に階段の形にレンガを積み重ねていく。バルセロナの古い建物の階段は、間違いなくこの工法でできている。

中心の丸い柱に対して、巻き付くように積まれた螺旋階段状のレンガ。これももちろん型枠などのサポートなしで積み上げられている。

その後,田中さんの事務所にお邪魔して、いろいろと細かい質問や情報交換を。そのあとは、一緒に行ったEMBT事務所のジミーと、彼のピソで昼食を作る。

レタスとチーズと炒めたポテトと赤ピーマンのサラダランチ?野郎のやっつけ料理の割には案外美味い。

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1 Comment

  1. M.Takebe

    らせん階段やはりすごいですね。私もこのてっぺんの先っぽに立ったことがありますが、何の不安もありませんでした。細い柱に巻きついているだけで、レンガの構造物で十分な強度が出ているのでしょうね。サグラダファミリアの鐘楼のは壁面から内側に螺旋階段が張り出し、真中は鐘を釣り上げるための空間になっていますが、たぶん同じような構造で出来ているのでしょうね。日本にはあまり紹介されていないこのような技術を、もっと紹介していただければと期待しています。

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