気ままな散策@上海

万博の翌日は上海の街を散策。十年一昔と言うが、現代の中国では10年経ったら別の街ってところだろうか。

 

市内一の繁華街の南京路は歩行者天国になっていた。そしてそれを埋める、人、人、人。銀座の人ごみなんて生易しいものじゃない。
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南京路を離れ、古い露天商街のあった豫園に向かうと、建物はすべて建て直されて古い民家調のファサードを持つ、土産物街に変貌していた。古いものを再生するのは手間ひまもかかるから、全部取っ払ってもう一度同じ意匠で新築したらいいやん、ということだろうか。
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土産物街を少し離れて周囲を探索していると、昔ながらの雰囲気が残る界隈を発見。
嬉しくなってずんずん奥へと進む。
食べ物屋の露天がたくさん出ている。
まずは何か食べようと、露天に着席。
水餃子風の食べ物を一杯。4元なり。南京路の食堂の食べ物と、値段が10倍くらい違う。わずか徒歩10分くらいの距離でこの格差。
人々の生活がにじみ出た路地。
蟹を売りながら寝ているおっさん。
野菜を売りながら見慣れぬ外国人にガンを飛ばすおっさん。
これまた路上にミシンを置いて、持ち込まれた衣服を繕っている女性。
店の中に生えている樹木が屋根を突き破って出ている、肉饅屋。
たくさんの家が、路上を布団干場にしていた。
この人、家の修理屋さんですかね。
ビルの改修現場の足場。まだ竹の足場があるんだ。
ジョイントはプラスチック製の平べったい紐みたいなもので、こうやって固定していた。なるほど。
植民地時代の洋風建築が立ち並ぶ外灘地区へ。黄浦江を挟んで超高層の林立する浦東地区。
 
ここもまた、観光客でものすごい人出。外国人も多いが、ほとんどは旅行ブームに沸く中国中産階級の人々。みな日本製のカメラを持っていて記念撮影に夢中で、かつてのように服装や持ち物で日本人と中国人がはっきり見分けられることもない。
外灘地区の洋風建築は、さすがにかつての栄華を忍ばせる豪華な造り。金色のモザイクや黒大理石。
入り口のドアの枠周りは色モルタルの見事な研ぎだし仕上げ。この頃の職人の技術は、どこの国の誰が伝えて、どんな人がこの仕事を手がけていたのだろうか?
エントランスの大理石階段の段鼻にも、滑り止めの細かな配慮が。
一日ひたすら歩き回って疲れたので、先ほどの庶民街で見つけた指圧屋さんで足の凝りをみっちり一時間かけてほぐしてもらって、タイムアップ。今回の中国出張は終わりました。
次回は零下二十度になるという、冬のオルドスへの出張となりそうです。。。

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1 Comment

  1. kawaimisao

    道路を拡幅した上で古建築風の建物に新築するスタイルは中後全土で見られますが、その周辺にある開発が手付かずの路地生活空間を発見するとはさすがですね。それにしても野菜売りのおっさん怖すぎ笑

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