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最近、「つなぐこと」について考えています。

もともと建築は、激しく厳しい自然から、弱い人間を守るために、
空間を「隔てる」ためにつくられてきたものです。
ところが、人間が自然を脅かすようになった現代、「隔てる」ことが行き過ぎて、
周囲の環境から私たちは、むしろ「孤立」してしまっているように思えます。

季節の移り変わりや太陽や星の動き、
鳥のさえずりや風のそよぎ、
月の満ち欠けや草木の芽生え、
雨だれの音や雲の連なり。

私たちが生きていることを実感できる、
そんな自然と人間の関係を再び「つなぎ」たい。

また、現代社会の人と人との関係について。
忙しさのあまり、家族の時間が失われ、地域のつながりも希薄になりつつあります。
買い物もパソコンの画面で済ませ、人の手の痕跡のない工業製品に囲まれているのが、
現代の私たちの生活です。

建築のおおきな役割の一つは、人と人とを結びつけることにあると思います。
同じ空間にいる人たちが、お互いの尊厳を失うことなく、仲良く過ごすことができること。
また空間に織り込まれた時間を通じて、過去や未来の人々とのつながりを感じられること。
そしてモノの手触りを通じて、それを造り上げた人々の思いを受け継ぐこと。

私たちが様々な人とのつながりの中で生きていることを身体で感じられる、
そんな空間をつくりたいと考えています。

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