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昨年三月に竣工した「Shelf-pod 君府亭」の写真撮影に行ってきました。昨年撮影した写真は家具のない、まっさらの状態での撮影だったので、今回は家具や書籍の入った状態での撮影。自分の設計した空間に家具が持ち込まれて生活が始まった様子を見るのは、いつもいろいろな発見があって楽しい。そんなときのお施主さんの対応は「こんな使い方をしてしまって。。。」と、我々の意図と違う使い方に恐縮されることも多いのですが、僕は基本的に多様な使い方ができるということが空間の豊かさの指標の一つだと思っているので、むしろそれは嬉しい誤算なのです。

ダイニング机と同レベルでつながるサロンスペース。

手前の寝室スペースと書斎の机も同レベルでつながって、螺旋状に空間が展開している。

サロンの家具。キリム、ソファのカバーなどはお施主さんがトルコから持ち帰ったもの。

格子棚に入った書籍とその背後の漆喰塗+耕造用合板。

開口部は二種類あって、ひとつは景色を見るための透明ガラスの開口部、もうひとつは採光用の曇りガラスの開口部。

お風呂の床と腰壁はモロッコ漆喰の「タデラクト」。この鮮やかな発色と光沢、そして耐水性能は、従来の日本の左官仕上げには無かったもの。当時は日本での施工実績がほとんどない中で使ったのでいろいろと心配もあったのですが、一年経ってもほとんど汚れが見当たらないので、ひと安心しました。