ラ・ロトンダ @ヴィチェンツァ・イタリア


待庵を見に行って思い出したのが、今春イタリアで訪れたアンドレア・パラーディオ設計のラ・ロトンダ(ヴィラ・カプラ)。夕方、ホモのお兄ちゃんの車に乗せられて訪れたのだけど、その美しさには思わず息を呑んだ。
この建物もいわゆるお金持ちの別荘なんだけど、煉瓦積みの上に石灰モルタルを塗って仕上げてあるという意味で当時としてはかなりローコストな建物。イタリアの歴史的建築はあらゆる壁面が重厚な石で埋め尽くされていて、幾つも見て回っているとその質感の重々しさにうんざりしてくる。そんな時にこの建物を見て、その簡素さと突き抜けた美しさにほっと肩の荷が下りた気がしたのだ。そこに待庵に通じるものを感じたというわけ。
料理に喩えればコテコテの中華料理を食べ続けたあとの、梅干し茶漬けといった感じ。うーん、微妙に違うかなあ。