近鉄大和郡山駅から東に300mほど歩いたあたりに、かつての遊郭街がある。木造三階建ての堂々とした構えに、表通りに面した窓はすべて細くて繊細な格子がはめられている。今は観光客が訪れるでもなく、普通の人が普通に日常生活を送っていようだ。建物の豪華絢爛さからもかつての賑わいは想像に難くないけれど、賑わい去ってそのまま時が止まってしまったような、不思議な街であった。