先日発売された「世界住居誌」(編-布野修司 発行-昭和堂)にて「ラサ・中国チベット自治区」「サフランボル・トルコ」「ヤズド・イラン」の住居について執筆しました。それぞれ過去に旅行や研究で訪れたことのある街で、どの都市も住居も個性的で、強烈な印象が残っている。

写真は旅行中に撮影したイランのヤズドの街角の様子。雨のほとんど降らない沙漠のなかの都市で、生活用水は100キロ以上離れた山脈の雪解け水を地下水路で引いてきている。狭い街路を歩いても、土と空しか見えない。土の壁の上に見えるのは、中庭や部屋にに風を引き込んで暑さを和らげるための「風の塔」。中庭はザクロやブドウが実る緑の楽園で、街路とは別世界。