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これまた少し前のトピックですが、3月末に竣工した物件「Shelf-pod」の浴室では、以前このブログでも紹介したモロッコの漆喰タデラクトに挑戦しています。

もともとは暑くて乾燥した土地で使う材料を、真冬の日本で仕上げるはめになり、いつも無理難題をお願いする左官職人の久住鴻輔氏は苦労していましたが、なんとかばっちり仕上げてくれた。この材料は広い意味では「水硬性石灰」とよばれるもので、一旦固まると水に強く、耐久性があり、古くはローマの遺跡にも使われてきたもの。日本のお寺で見るような伝統的な漆喰とは、硬化のメカニズムが違うらしい。
本来はヨーロッパのレンガ造の建物など構造に使われてきたのだけれど、仕上げとして使ってもいろんな可能性がありそう。日本で使われた例はまだほとんどないのだけど、ここスペインではよく使われるらしいので、機会を見つけて調べてみたい。