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観光客で大賑わいのランブラス通りからほど近い細い路地に面した建物にある、EMBT 事務所を訪問。世界的なスケールで活躍しているスペインの事務所のひとつ。当事務所の日本人Project Manager福田さんの案内。
建物は築100年は下らない洋館(あたりまえだが)で、天井高も4mはあるなんとも優雅な事務所空間。壁に書類や資料がぎっしり、ということもなく整理整頓が行き届いていて気持ちがいい。よく仕事ができる職人を見極めるのに、整理整頓が上手、というのは必須条件だが、設計事務所もかくあるべきと教えられた気分。
故ミラージェスの事務室や、模型室、打ち合わせ室など5つくらいの部屋があったが、パブリシティ管理用の部屋がありそのためのスタッフも4、5人いる、というのが驚きというかなるほどというか。大事務所では当たり前のことかもしれないけど。
訪問時はちょうどお昼時(2時から4時)で、20人はいると思われる所員さんは全て昼食のために外出中で、誰一人残っていない。日本の感覚だと、ふつう一人くらい電話番だの仕事の「きり」が悪いだの、居残り組がいるものだが、気持ちがいいくらい誰もいない。仕事は仕事、飯は飯、ってことなのでしょう。
ゆっくりお話しする時間はなかったが、福田さんはEMBT事務所でも職人さんと組んでの素材や工法開発も手掛けられていたというので、スペインの職人・現場ネタでもいろいろと興味深い話をさせてもらえそう。大学時代に2年休学して海外を放浪したという、似た経歴の持ち主であることが判明、バックパッカーネタでも話が合いそうな方だった。また折りを見てお邪魔してみたい。