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昨年から計画を進めてきた御所西の町家改修の現場がようやく始動。

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不要な部分をまずは解体していく。セメントが塗ってあったり色々と手が加えられていても、一皮むくと、もともとの土壁とか、竹小舞とか、町家本来の構造はそのまま残っている。

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家のなかに、もうもうと土煙が立ちこめる。すると、天窓から室内に差し込む光が、くっきりと空中に浮かび上がった。

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三次元の立体となった光。

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昔のお寺や町家の竹小舞の竹は、たいていの場合、写真のように割り箸のように細い。現代の文化財の修復現場では、だいたいこの三倍くらいの太さの竹を使う。こんな華奢な下地で、よくも100年近くも保たれてきたものだなあと、いつも感心する。そして竹を編んでいる藁縄も、つい最近編まれたように新しく、しっかりしている。雨が漏ったりして水に濡れない限り、土壁の寿命は半永久と言っていいくらい長い、ということの証拠。