愛知県常滑市にあるINAXの「世界のタイル博物館」を見学してきた。来月予定のタイル建築の取材の予習を兼ねて。紀元前2700年のエジプトのタイルをはじめ、主に中近東とヨーロッパ、中国と日本のタイルが集められている。長い歴史の中で造られてきたタイルの多彩さに比べて、現在のカタログのタイルの単調なことこの上なし。国内最大手のタイルメーカーの資料館でそれを痛感するのが皮肉だ。
博物館の敷地のすぐ隣で友人の左官職人、久住有生氏がタイルの原料である土を大々的に使った新しい資料館「泥んこ館」の建設作業中。外壁はすべて、土を地層状に締め固めている「版築」壁。土の厚さは50~60センチくらいあって、道路から見るとまさに土の塊の建築、迫力満点。
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