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子供が公立の小学校に通いはじめて二週間ほど。こちらの学校はかならず街に対して閉鎖的な造りになっていて、登校と下校時に左側の門の扉が開いて、送り迎えの親の手を離れて一斉に子どもが出入りする光景が繰り広げられる。ここは小学生と3歳以上の幼稚園児が一緒に通っていて、我が家の3人も一緒に通わせてもらっている。

授業料がいらない公立学校ということもあるのか、生徒の構成はさながら多民族国家のようで、スペイン人より移民の子供の方が多い。アラブ/アフリカ系と、中南米系が二大勢力で、生徒の約半分くらい。その他にインド系、アジア系もクラスに何人かはいて、スペイン人との区別は付かないけど東欧系の生徒もいるようだ。そんな子供たちが特に人種の分け隔てなく、学校生活を繰り広げている。

学校は午前中は朝は9時から昼の1時まで、それから2時間のシエスタがあって、3時から5時までが午後の部となっている。家に親がいる子供は昼に一旦家に帰って昼食を食べ、昼寝をしてまた学校に出てくる。我が家もそのパターン。

まったく言葉の通じない世界に投げ込まれた子供はこの状況を将来どう振り返るのだろうと思ったりもするが、それでも何人かの仲の良い友達はできつつあるようで安心している。ちなみに長男の太郎の最初の友達は、アラブ系のモハメッド君です。次郎の友達はドミニカ系のペネロペちゃんです。