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先日、とても対照的な立場でバルセロナの建築に関わっておられる二人の日本人の方にお会いした。
ひとりは、吉村有司さん。

現在カタルーニャ州政府-バルセロナ市役所の都市生態学部門にEUプロジェクトコーディネーターとして勤務されている。バルセロナのグラシア地区が3年前から実施している歩行者空間計画やバルセロナの新バス停計画など、日本人ながらバルセロナの行政組織で公共空間の計画に実際に関わっておられる、希有な方。

調べものをしていてたどり着いた彼のブログで、バルセロナの都市計画の生々しい現場の様子がとても興味深く,また現代建築に対してもとても分析的で的確な批評を述べておられるのにとても驚かされた。帰国する前に一度お会いしなくては,と意を決して連絡して、時間を作っていただいてお会いして来たのだが、話がはずんで昼食の時間があっという間に過ぎていってしまった。

もうひとりは、1999年にガウディ建設協会(GAUDI INSTITUTE)にてレンガ建築を学び、こちらの伝統的レンガ積みの伝統技術を持つ左官職人ジョルディ・ドメネクさんのもとで働く左官職人、谷口達平さん(田中裕也さん設計の北海道・江別のモニュメント建設にも親方のジョルディさんと一緒に来日している)。

もうバルセロナでの左官職人歴が9年というから、おそらく日本人で初めての一人前のカタランボールト職人。田中さんの紹介で連絡させてもらい、色々とカタランボールト工法について詳しい話を聞かせていただいた。やっぱり現場で働く方は、話のリアリティが全然違う。

僕の場合は日本で自分で実際にやってみようという気持ちがあるので、普通の建築家が興味を持つこと以上のことを聞く必要があるのだが、欲しい答えが的確に戻ってくる。近日中に実際にカタランボールトの現場を見学に行かせてもらう約束も。

帰国も真近になってこういう方と知り合うのは、もう少し早く会えればなあと欲張りな気持ちも芽生えたりするのだけれど,今はインターネットで瞬時にやり取りが出来る世の中だから,それほど距離は関係ないのかもしれない。むしろこうした人たちのとのネットワークを生かして、どんなことが出来るのだろうかということを、ゆっくり考えてみたい。