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北海道の六花亭のプロジェクトが主催者側の不手際で中止になったという話を昨夜聞いた。中山英之さんが「草原の大きな扉」という案で最優秀になったやつだ。僕もスペインからはるばる応募した。全国の建築家から853案もの提案を集めておいて、みんながその一等案が実現するのを楽しみにしているのに、本当に酷い話だ。
宝くじを買ってその中に当たりが一つもありませんでした、と聞いたら普通はすべての人にお金を返せ、となるだろう。建築コンペと宝くじは一緒にしちゃまずいだろうが、それでもその勝者の案が実現する、という「夢」があるから建築家は案を作るのだ。
コンペの結果が色々な事情で実現しないことは、建築家として悲しいことだが時々あることだ。だけど今回はその事情もお粗末すぎる。「おにぎり屋」という用途に問題があるらしいが、総工費500万円程度の建物くらい、用途を変えるか当面使えないただの「小屋」としてでも、コンペ参加者すべてへの仁義を通して建てるべきだろう。コンペに参加したすべての建築家が費やした時間への対価として考えたら、安いものだ。
その話を聞いて早速調べてみたら、六花亭コンペのサイトは人知れず跡形もなく消えてなくなっていた。かわりにようやく見つけたここに小さなお詫びが。なめられたものだ。