*

計画中の町家の改修現場の土間を土だけでつくる提案がお施主さんから出たので、早速サンプルをつくりにいつもの場所へ。

IMG_1387

いつもお世話になってる久住氏の大原の倉庫には事務所から車で五分。 世間話もそこそこに、さっと材料を揃えて、土と砂利を手早く混ぜ、適度な水分状態に配合する。

IMG_1389

混ぜた状態はこんな感じ。ぎゅっと握って固まる程度。オーストリアの版築専門家マルティン・ラオホさんのアトリエでみた土の配合もちょうどこんな感じ。土間のタタキを立体的に積み上げると版築になるわけだから、原理は同じ。この加減を間違えると、土間は乾いた田んぼみたいにバリバリに割れる、と久住氏の言。

IMG_1391

古畳を解体したゴザの上から土を叩き締める。畳の目が表面に残って、意匠的にもおもしろい。 町家の土間は下も土なのでその湿度が上まで伝わって完全に乾燥しないので、気になるホコリも案外たたないらしい。

IMG_1474

事務所から大原に至る周囲の山々には、野生の藤の花が咲き誇っている。

IMG_1476

静原川べりの木もこんな感じ。新緑が美しく、車の運転も楽しい季節です。