二年前に設計したラトナカフェで、最近下水の排水の調子が悪いとのことなので水道屋さんと一緒にうかがう。古い土管のどこかから排水が漏れて、流れが悪くなっているらしい。古い京都の町屋には付き物のことなのだが、いよいよ取り替えとなるとお店はしばらく営業できないし大変だ。目で見える部分をモルタルで補修してしばらく様子を見てもらうことにする。
店主の川本夫妻は、学生時代に旅先のチベットのラサで知り合ってからのお付き合いで、いつも旅先での話で盛り上がる。つい先月は一ヶ月お店を閉めてインドへ行っておられて、現地で苦労して手に入れたインド映画のポスターを見せてもらった。そこで、嬉しそうに一枚ずつ解説してくれる川本さんを撮影。
インド映画のストーリー同様、映画のポスターもリアリティ無視の奇想天外ぶりで横尾忠則の作品「腰巻きお仙」を想い出す。夫妻は北インドのバラナシ滞在中に、同じように家の土管が詰まって困っているインド人を見かけて感動?したそうで、歴史のある都市に暮らす悩みはどこも同じなんですなあ。