*


朝4時起床、7時発の便でビルバオへ。ビルバオ空港は、スペイン人建築家カラトラバ設計。

まずはビルバオ市内をスルーしてバスで1時間のサン・セバスチャンへ。美しい海岸で有名な、大西洋に面した保養地。真冬にも関わらず、海にはサーファーの姿が。

砂浜に面してラファエル・モネオ設計のオーディトリアム。ガラス建築の特集では必ずでてくる建物だが、外壁のスレートの積み方も面白い。

内部はダブルガラスの外壁の内側に、入れ子状にオーディトリアムがある。

サン・セバスティアン郊外のエドアルド・チリダの美術館 MUSEO CHILLIDA LEKU へ。前日に事務所の同僚に日帰りでビルバオへ行くんだといったら、是非足を伸ばせと勧められた場所。おかげでこの強行軍。チリダはこのバスク地方出身の美術家。

行ってみて大正解。広いランドスケープの中に点々とチリダの作品が置かれている。

このあたりの空気には湿気が多い。地面の草の生え方も、カタルニアやカスティーリャ地方とは違ってこの通り。

敷地内の古い民家の内部にも展示室がある。

チリダ,ええわあ。今まで美術館でしか見たこと無かったけど、一気にファンになる。この美術館はガイドブックにもあまり載っていないけど、かなりお勧めだ。

3時にチリダの美術館をでて、5時にビルバオに到着。ビルバオ川沿いの建物の向こうにカラトラバ設計のスビスリ橋が見える。

ビルバオといえば、フランク・ゲーリー設計、ビルバオ・グッゲンハイム美術館。


ハリボテ建築と揶揄されたりもするが、内部にもちゃんと光が入って、建築として空間を楽しめる。細部のおさめ方は、なるほどと納得するというより、「力技」という感じ。第二次世界大戦時、500馬力のエンジンで奮闘していた日本の戦闘機「零戦」を、1000馬力のエンジンを搭載してねじ伏せたアメリカの「グラマンF6Fヘルキャット」を思い出した。(わけ分からない説明ですが)。まあ、「アメリカ人の力技」つながり、ということで。

最後に、すっかり日も暮れたビルバオ川を歩いてスビスリ橋へ。この作品、今まで見たカラトラバの中でも一番いい。彼の仕事は、ストラクチャーの美しさもあるけど、力の集まる要の部分のコンクリートの造形がいいとおもう。
夜11時の便で家路につく。さすがに1日で2都市をハシゴするのはハードだ。飛行機の日帰り出張のサラリーマンてこんな感じなんだろうか。
見残したものもあるので、もう一度くらい、行くチャンスがあれば。
そんな師走の土曜日。