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構造家の満田さんが、スペインを来訪されたので、ちょっとマニアックにバルセロナから北に1時間ほどの街、タラサTERRASSAへ出かける。
前にも一度紹介したことがあるが、この街は20世紀初頭に紡績業で繁栄した街で、モデルニスモ時代の建物、とくに地元の建築家であるルイス・ムンクニーLLUIS MUNCUNILLの作品がたくさん残っている。
まずは元紡績工場を利用した科学博物館。
圧巻のトップライト。のんびり昼食を食べていて、開館時間を逃す。しかし、土曜は半日、日曜は完全休館てのはあんまりだ。ということで、内観写真はこちら。
こちらも現在の市役所の隣でギャラリーとして使われている旧工場。
屋根は連続ドーム。トップライトが塞がれているのが惜しい。
こちらはマシア・フレイシャMASIA FREIXAという名の郊外住宅。
工場の建物がレンガ現しなのに対し、こちらは石灰モルタルで仕上げられて白く優美な外観となっている。
とにかくあらゆる立面がカテナリー曲線をもとにデザインされていて、その徹底ぶりは力学的にはそれほど重要とは思えない窓のデザインにまでおよぶ。
カタランボールト工法にカテナリー曲線が用いられるようになったのは、当時の構造合理主義の影響だといわれているが、こうなるとほとんど美学的な「信仰」といっても差し支えない。
ちょうど夕暮れ時で,回廊のアーチが壁に映す影がとても美しい。満田さんも思いのほか面白がってくれて、何よりの1日でした。
その後,バルセロナに戻ってラトナカフェのご夫妻+大阪の飲み友達と合流、「魚屋」~「ガリシアバル」とはしごして、しっかり夜の部も堪能しました。
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