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FCバルセロナがチャンピオンズリーグで見事な優勝を遂げたのを記念するために(うそだよん、でもそういうことにしておきます)、静原の事務所横にカタロニアボールト工法による小さな建物を建設中です。当地バルセロナでは15ミリくらいの薄焼きレンガを使うのですが、今回は園芸用の土を少量のセメントで固めたソイルセメントレンガを自作。それを使ってのカタロニアボールトです。

これが製作中のソイルセメントレンガ。

アーチ状に正確にレンガを積むためのガイド型枠を設置。

アーチの足下からレンガを積み始めます。地面に近い場所は目地をソイルセメントで固めていきます。

三段目くらいからは、硬化速度の速い石膏を目地に使って、次々にレンガを積んでいきます。

アーチが1列分、上で繋がりました。こうなるとフラフラしていたレンガも構造的に安定します。

レンガを積み上げていきます。

アーチの上部に来ると、レンガは空中に張り出すようになってくるのですが、これでも崩れないのです。これがカタランボールト工法のすごいところで、最低限の型枠で天井も含めた建築全体をつくることができます。

ボールト全体がレンガで組み上がりました。

じゃーん、こんな感じ。薄い!厚さ20ミリ。

本場スペインではレンガを二重に積んで完成なのですが、地震のある日本ではそうも行かないので、補強のためにラス金網を二重に張ります。

ラス網の上にソイルセメントを20ミリの厚さに塗り、黄色い漆喰で仕上げていきます。

翌日仕上がってこんな感じ。

モロッコのタデラクトに倣って、漆喰の上にマラケシュ産の黒石鹸液を塗ってみました。すると、驚いたことに漆喰が水をはじいています。マラケシュ漆喰の技法が日本の漆喰にも使えそうです。

じゃーん、薄い!わずか40ミリの厚み。

この素敵な小さな建物が完成後何に使われるかというと、事務所のトイレになるのです。仕事の合間にぼちぼちつくっているので、完成時期は未定です。できれば夏までには完成したい。