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韓国滞在も四週間目、いよいよドームも完成間近。

 

まずは積み上がったレンガの層に、穴を空けていきます。

そして外から空けた穴の断面を、内側からグラインダーで整えていきます。

そして水曜日には造園部隊が投入され、現場のまわりを一気に造成していきました。でかいショベルカーが来てブンブン地面を平らに整えていくのですが、わずか厚さ3センチの壁に触れば取り返しのつかないことになるのでヒヤヒヤしっぱなし。そんな我々を運転手のおっちゃんは「心配すんなよ」とも言いたげに、ニヤニヤしながら見ています。

そして平らになった地面に群がるように芝生部隊のおばちゃんが作業を始め、土の塊を砕いて芝生を植えていく作業をどんどん進めていきます。おばちゃんたちのお尻に付いている、荷物入れを兼ねた腰掛けクッションに注目!

わずか二時間ほどで芝生が張り上がってしまいました。我々の作品が造園工事の一番最後だったようなのですが、芝生部隊のボスらしきオバちゃんから、去り際に「あんたたちのがナンバーワン」とお言葉を頂く。

そして週後半は、内側の仕上作業。ガラス繊維を入れた白セメントを塗って、土間も白セメントで仕上げていきます。写真は土間の最後の仕上をするタッペイさん。

そして、何とか日曜日にすべての作業が終了。夜には我々の滞在中、生活から材料の手配まで色々と面倒を見てくれた韓国の現地スタッフチームと日本人チームとで打ち上げ。参鶏湯鍋(サムゲタン)を腹一杯食べて、カラオケで日韓英語の歌を熱唱して、ビリヤードとサッカーゲームで盛り上がって、フラフラになって帰宅しました。

レンガドームの外観。組石造なのに開口が多く、壁が薄く、不思議な存在感。

薄い壁の向こうに見える白い面と、その向こうに見える空。

周囲の樹々が透けて見える内部空間。太陽の光が差しこみ、樹々の葉が揺れると内部の光もそれに応じて揺らぎ、レンガの殻に覆われていながら外部の環境の変化を繊細に感じ取ることが出来ます。

これでひとまず制作作業は一段落。ビエンナーレのオープンは月末の26日からですが、明日17日水曜日に、いったん帰国の途につきます。

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最後に、一ヶ月の現地生活で感じた韓国の独断偏見メモを。

・食事は早く。食べたらさっさと店を出る。長居は無用。
・アニョハセヨ、カムサハムニダ、など声をかけられたら、「イェー」と相づちを打つべし。
・液晶テレビをつくるハイテク国なのに、バイクは基本ノーヘル。飲酒運転もお構いなし。
・携帯屋さんが多い。そしてみんな携帯中毒。四六時中携帯をいじっている。(日本人も大差ないかも)
・iPhoneより一回り大きいスマホ率高し。ブックカバーみたいな独特の携帯カバーをつけている。
・ ミルクコーヒーがどこに行っても出てくる。甘いが結構美味しい。
・日本語を話す人多し。英語はなかなか通じない。
・子供の学習塾がとにかく多い。夜遅くに塾帰りの子供が歩いているのを良く見かける。
・野球熱高し。どこの店でも置いているテレビには野球が映っている。
・車のドアに傷がつかないよう青い四角いクッション材を張っている車多し。
・整形手術が多いとの事前情報の通り、若い女性のほとんどは二重まぶた。一重まぶたの男性多数との 落差が激しい。
・ 韓国人は運動好き。スポーツウェア率高し。街にはスポーツウェアやアウトドア用品のショップも多い。
・マンションの下や遊歩道など公共空間に筋トレ器具が置いてあり、オジさんオバさんが日常的に筋トレしている。
・日本車をほとんど見かけない。 日本でも韓国車をほとんど見かけないから、お互い様か。

などなど。近くて遠い国、韓国の印象でした。