昌原彫刻ビエンナーレのオープニングに出席するため、25日から再び韓国へ行ってきました。この時期の韓国では、光州ビエンナーレ、釜山ビエンナーレ、昌原ビエンナーレの三つの美術展が同時開催されていて、韓国の美術界の勢いを感じさせる。韓国も決して景気は良くないのですが、費用の9割を国が負担しているらしく、ビエンナーレが国家の文化レベルを高揚させための国家プロジェクトとして位置づけられている。

昌原市はちょうど秋の菊祭りの時期ということもあって、いつもは一時間に一本の島へのフェリーの便が二隻のフェリーでピストン往復状態。会場の島にも大勢の人が訪れていました。

26日の夕方から、島の港近くの会場でビエンナーレのオープニングセレモニー。

テープカット、まさにその瞬間。 テープは最前列だけでなくて、何本もテープが配られたので、その一部に参加。

島のてっぺんの昌原市を見渡せる丘にある、Seo Jung-Kug 氏の「Stem of Life」という作品。

Ahn Kyu-Chul氏の「Sky,Light, and Wind」。抽象的な白い箱の内側のくぼみに入って、風や光を感じる、という作品。

Shin Chi-Hyun氏の「Walking Man P-3」。

Kim Tae-Sue氏の「Eco Flow – Sprout Blossom」。自然の見えない力をカラフルに塗装された鉄板で表現した作品。

韓国人作家17人に加えて、海外からの招待作家は5人。 これはDavid Brooks氏(USA)の「A Proverbial Machine in the Garden」。地面にブルドーザーが一台、埋め込まれていて、それを遺跡を見るように鑑賞するという文明批評的な作品。建築でも有名なニューヨークの美術学校、クーパーユニオンの出身で、一番社交的で売れっ子になりそうな男でした。

James Hopkins 氏(UK)の「Grobe」。鏡面研磨された地球儀の表面に地球が映し込まれる。

James Angus氏 (Australia)の「Compressed Pipeline Expansion」。

Michel de Broin 氏(Canada)の「Interlace」。立体的な一筆書きのようにルートが配置された階段。

そして我々の「Brick-Pod」。

子供たちを中心に、どんどん中に人が入って楽しんでいました。

穴から顔をのぞかせて記念撮影、はお決まりのパターン。

特に小さな子供たちには、床に落ちる光と影の模様が面白いらしい。

そしてみんな上を見上げて「わあっ」という顔をする。

極めつけはこれ、 やんちゃな子供は、穴に足をかけて登り始めました。

内からも、外からも、登る登る。。一番上まで登った子はいませんでしたが。。 個人的にはそうして楽しんでくれるのは大いに歓迎なのですが、さすがにビエンナーレの事務局はそうは言ってられないらしく、オープンの翌日から我々の作品の横に監視用スタッフが専属で配置されたようです。