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ちょっと前になりますが、オーストリア在住の版築作家マルティン・ラオホが建設に関わった版築の教会がベルリンにあり、これは見なければ、ということで見てきました。4年前にベルリンに来た時に完成していたはずなんだけど、知らなかった。

平行に走る二つの壁、旧ベルリンの壁の緩衝地帯に古い教会が位置していて、国境管理に邪魔だということで解体された。右手に見える塔が監視塔。左手に見える黒っぽい楕円の建物が再建された教会。

教会の外観。内側に版築の壁、外側に木製のルーバーという二重の楕円のプラン。

教会の周囲の敷地には、解体された古い教会の外壁線の跡が描かれている。

二つの楕円の隙間が、広くなったり狭まったりして、人の居場所をつくっている。

屋根は木造集成材。

圧巻の内部空間。築後10年くらいの建築だが、ローマの神殿のような、もう数千年を経てきたような時間の重みを感じさせる。

敷地から掘り出されたという版築の土は、旧教会の破片と思われるレンガやタイルがところどころに混じっている。

教会の由来など資料のリンクはこちら。市内中心部でアクセスも容易なので、ベルリンを訪れる人にはぜひお勧めの建築。